
戸建ての庭に、芝生があると心が癒されます。緑の美しさと、心地よい感触には大きな価値があるでしょう。しかし、芝生は繁殖力があるため手入れが必要です。また、ていねいな掃除も求められます。刈った芝生を放置することでデメリットが生じるからです。ここでは、芝刈り後の掃除について解説しています。芝生の魅力を堪能したい方は必見です。
芝刈り後は掃除が必須?
芝刈りをした際、刈った芝を庭に放置することもあるでしょう。芝刈り自体が大変なため、掃除は後回しにしがちです。しかし、放置した芝は庭に悪影響があります。ここでは、刈った芝を放置するデメリットを理解しましょう。
掃除をしないデメリット
刈り取った芝生はサッチと呼ばれ、放置すると庭の質を低下させます。サッチは、時間が経過すると乾燥して水を弾く性質です。そのため、土壌の水はけが悪化し、湿度が逃げません。
湿気を好むキノコや苔が生えるため、理想のビジュアルが維持しにくくなります。そして、根まで水が届かないため、芝生が育ちにくい環境です。青々しさが欠け、病気にかかりやすくなります。
ていねいに芝刈りをしても、芝生の魅力を活かせなくなるでしょう。掃除を終えるまでが正しい芝生の手入れ方法です。
掃除の重要性
サッチの影響で土壌が湿度に覆われると、庭に悪循環が生まれます。通気性が奪われ、全体の酸素量が少なくなるからです。そして、微生物の動きが弱まり、サッチの分解がされません。
サッチは土に還らず、継続的に堆積していきます。そして、湿度の高い環境から抜け出せません。季節によっては大量の掃除が必要ですが、重要な工程と捉えましょう。
刈った芝の集め方と処理方法
理想の芝生を育てるために、ていねいな芝集めを行いましょう。ここでは、芝の集め方や処理方法を解説しています。道具を工夫することで手間が減るので、積極的に取り入れましょう。
便利アイテム
地面を整備するレーキは芝集めに最適です。ホームセンターなどで手に入るので、気軽に取り入れられます。また、硬めの竹ぼうきや熊手でもよいでしょう。100円ショップにもあるので高額になりません。さらに、サッチ用の分解剤もおすすめです。撒くだけで、徐々にサッチが減少するので手間がかかりません。
処理方法
レーキや熊手を使用する場合は、サッチを芝生からかき出すことが重要です。芝生のすき間に蓄積しやすいので、奥まで取り除きます。しかし、サッチは無限に出るので、全ての処理は不可能です。無理せず、適度なタイミングで終わらせましょう。
道具の選び方
レーキ・熊手・分解剤と、それぞれのメリットとデメリットがあります。庭の広さや作業効率を検討して選びましょう。レーキは柄が長いため、立ったままの作業が可能です。
足腰が弱い方でも、身体の負担を抑えられます。面積が車2台分程度であれば、スムーズな掃除ができるでしょう。熊手は手頃な価格で手に入り、狭い隙間にも作業が行き届きます。ていねいな掃除ができるので、美しく庭を維持します。
しかし、しゃがんだ体勢が続くため、腰の負担が大きいことがデメリットです。面積が車1台分程度の庭であれば、適度に使えるでしょう。分解剤は撒くだけなので、非常にかんたんな処理です。
夏場の作業では負担が減るので、大きなメリットになります。しかし、即効性がないので、継続的な使用が必要です。車2台以上停まるくらいの広めの庭に向いています。また、レーキや熊手の使用後、分解剤を撒くととくに効果的です。
刈った芝をどう活かす?掃除後の活用方法
夏は芝生が生い茂るので、週1回以上の芝刈りが必要です。大量のサッチが発生するので、廃棄するのも大変でしょう。そこで、サッチの再利用がおすすめです。ここでは、便利な活用方法を紹介します。
土に埋めて肥料にする
家庭菜園やガーデニングなど、肥料に使うと便利です。土に埋めるだけで微生物による分解が始まります。肥料を作る専用スペースを設けるとよいでしょう。肥料を購入せずに済み、ゴミも発生しません。
また、天然肥料であれば、土壌や身体に害がなく安心です。微生物が活性化し続けるので、丈夫に植物が育ちます。気軽に自然のサイクルを楽しめるのでおすすめです。
土にかぶせ植物育成に活かす
種まきのあとに、サッチを土にかぶせましょう。土に埋めるときと同様に、肥料として効果的です。さらに、土の渇きを防ぐので、種に充分な栄養が届きます。
また、刈りたてのサッチは水分量が豊富です。水分補給にもなるので、お世話がしやすくなるでしょう。そして、雑草の繁殖を抑えることも可能です。サッチで土が覆われることで、雑草の種が根付きにくくなります。大切な植物が健やかに育つでしょう。
再利用の注意点
再利用するには、必ずサッチの状態を確認しましょう。芝生の根が混ざっていると、畑や花壇に芝生が根付きます。芝生は生命力が強いので、ほかの植物に悪影響です。必ず、粉砕されている状態で再利用しましょう。
まとめ
美しい芝生を維持するには大きな手間がかかります。しかし、家庭によっては時間や体力を注げないこともあるでしょう。そこで、ロボット芝刈り機の利用がおすすめです。芝刈りをしながら掃除を同時に行えます。とくに、夏の猛暑日は汗だくにならずに済むので快適です。さらに、手作業よりも均一に刈られるため全体の美しさが増します。芝生の手入れが追い付かない方は検討してみましょう。芝生の魅力が、さらに味わえるはずです。